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リバース・スピーチ実例集

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日本語リバース・スピーチ部
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(水守 啓 事務所)
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読者限定 リバース・スピーチの実例
○レッド・ツェッペリン『Stairway to Heaven』
 ロック音楽は呪われていて、悪魔からのメッセージが逆方向に刷り込まれている!? ロック音楽を聴く若者はサブリミナルに悪魔の声を聞き、呪い殺される!?
 1980年代前半、そんな噂が世界に広がりつつあったが、アメリカでは、レコード店の焼き討ち事件が発生しただけでなく、 下院やカリフォルニア州議会でも取り上げられ、真剣にその対応策が議論された。
 批判の矢面に立たされたのが『Stairway to Heaven(天国への階段)』を代表曲とするレッド・ツェッペリンである。 だが、レッド・ツェッペリンは、録音時にバックマスキングは利用していなかったのが真相である。 にもかかわらず、『Stairway to Heaven』を逆再生しはじめてすぐ(曲の最後部)にも、実に驚くべきメッセージが現れた。

And she's buying a stairway to heaven.
(そして彼女は天国への階段を買う。).

 という歌詞の裏で、まるでリスナーに呼び掛けるように、
【Play backward. Hear words sung.】
(逆再生するんだ。歌詞に耳を傾けろ。)

 というメッセージが聞きとれたのだ。

(通常再生のあとに逆再生、そのスロー&もう1回/mp3)
※再生できない場合 (mp3)をダウンロード

 そして、曲の中盤では、次のような歌詞がある。

If there's a bustle in your hedgerow, don't be alarmed now,
(もし君の家の生垣がざわめいても驚いてはいけない)
It's just a spring clean for May queen.
(それは五月祭の女王を迎えるための春の大掃除なのだから)
Yes, there are two paths you can go by, but in the long run N' there's still time to change the road you're on.
(そう、君が行く道は二つあるけど、結局、今君がいる道を変える時はまだあるのさ)

 この部分を逆再生すると下記のように聞こえるのだ。

【Oh here's to my sweet Satan!
(おお、私の愛しい悪魔に乾杯!)
The one whose little path would make me sad, whose power is Satan.
(その存在の小道は私を落胆させる――その力は悪魔)
He will give those with him 666.
(彼は人々に666をもたらす)
There was a little tool shed where he made us suffer, sad Satan.】
(小さな道具小屋があって、そこで彼は我々を苦しめた、哀れな悪魔)

 実際にこの部分を通常再生した音声と逆再生した音声がこれである。
(mp3)

 因みに、「666」は新約聖書のヨハネ黙示録13章18節に、獣の数字として記されており、 欧米では俗に悪魔的な数字とみなされていることは皆さんもご存じだろう。 また、4行目の道具小屋(tool shed)を意味する別の単語には、「toolhouse」がある。 ジミー・ペイジは、魔術師アレイスター・クロウリーが1899 年から 1913年まで暮していた屋敷 「ボレスキン・ハウス」――スコットランド北部のネス湖東岸にある――を1971年から20年間所有し、 1985年頃まで実際にそこで暮らしていたのだが、奇しくも、その屋敷の別称が 「toolhouse(道具小屋)」だったのである。
 また、判別しがたいものだが、「それからは逃れられない。俺は歌う。悪魔とともにいるから。 人々は悪魔のために生きねばならない」と聞きとれる箇所もあった。
つまり、レコーディングの時に、バックマスキング技術でメッセージが加えられた事実は なかったにもかかわらず、逆再生すると、ありえないはずの言葉が、聞こえてくるのである。 しかも、悪魔的なメッセージが…。
 これはどのように解釈したら良いのだろうか?  ロバート・プラントとジミー・ペイジに悪魔が乗り移っていたのだろうか?