|
やはり、『天国への階段』にはバックマスキングは施されていなかった!
ロック音楽を逆再生すると悪魔崇拝的な隠しメッセージが現れる、
あるいは、隠しメッセージが刷り込まれたロック音楽はリスナーの潜在意識に働きかけるという噂が広がり、
人々に恐怖を引き起こしていた・・・。
そんな状況を腹立たしく感じていたオーツ氏は、『天国への階段』を含めたロック音楽に限らす、
様々なジャンルの楽曲2000曲以上を逆再生して検証を行った。
それによって、バックマスキングが施された曲と、バックマスキングが施されていない曲との違いが
意外と簡単に見分けることができるようになった。
オーツ氏は、隠しメッセージが現れる個所を、正常再生と逆再生で繰り返し聞いてみた結果、
バックマスキングされた個所を逆再生すると、極めて明瞭に言葉が聞こえてくるものの、
通常再生時には、その個所で違和感(意味不明な音)が生じるのだった。
では、レッドツェッペリンの『天国への階段』はどうだったのか?
オーツ氏の分析の結果、違和感を与えるような意味不明な音は存在せず、
バックマスキングが施された形跡は一切発見されなかった。
つまり、レッド・ツェッペリンは自身の主張通り、無実だったのだ!
因みに、
1962年のデビュー以来、若者に熱狂的な支持を得てきたビートルズは、
逆再生(逆回し)すると隠しメッセージが現れるという実験的なレコーディング(バックマスキング)の
先駆者であった。
メンバーのジョン・レノンとプロデューサーのジョージ・マーティンは、
1966年のアルバム『リボルバー』とシングル『レイン』の録音時に
この逆方向録音の技術を発見したと認めている。
だが、例えば、『レイン』で逆転して刷り込まれたメッセージは、
「サンシャイン……雨(レイン)……雨(レイン)が降ると人々は走って頭を覆う」
という可愛いものだった。
奇しくも、バックマスキングが行われていなかった『天国への階段』において、極めて不気味な
隠しメッセージが含まれていたことになる。
レッドツェッペリンは無実であったにもかかわらず、隠しメッセージはどこからともなく現れるということなのだろうか?
そうである。リバース・スピーチとは、自然に現れる摩訶不思議な現象なのである!
バックマスキングとリバース・スピーチとの違いをオーツ氏が英語で解説した音声:
(リアル・プレーヤー/ram)
。
⇒ 偶然は重ならない (次項)
|
|